どのような点検が必要?
電子はかりが常に正しく計量できているか、信頼性を向上させるためには、常日頃から点検・検査を行うことが大切です。しかし、毎回の点検・検査を計量士や計量事業者などに依頼すると、経費がかかってしまいます。これから本項目で説明する基本的な点検・検査は、担当者自らが行えるよ うにしましょう。
点検の種類
点検には3 つの種類があります。
日常点検
担当者が行います。使用前点検とも呼ばれ、1 日に1 ~ 2 回、電子はかりを使用する前に行う点検です。
定期点検
担当者が行います。一定の時期または使用期間を定めて行います。
定期検査
管理者が行います。一定の時期または使用期間を定めて行います。
点検の内容
日常点検
- 設置状態( 水平) の確認
- 計量皿やその周辺の汚れ、異物の有無の確認
- ゼロ点戻り確認
- 普段測定している重量の分銅を載せ、重量表示を確認
定期点検
日常点検に次の内容を追加して実施します。
- ひょう量の分銅を載せ、重量表示を確認
- ひょう量の1/2 の分銅を載せ、重量表示を確認
※季節の変わり目など、実施月を決めておくとよいでしょう。
定期検査
定期点検に次の内容を追加して実施します。
- ①繰り返し性の確認
- ②偏置誤差の確認
- ③直線性の確認
※実施月を決めて、年に1 回は実施しましょう。
特定計量器とは
特定計量器とは、取引・証明に使用する場合において、適正な計量を確保することが社会的に求められる計量器及び一般消費者の日常生活における適正な計量の実施の確保が求められる計量器を示しています。例えば、薬局の調剤や、肉屋さんでの量り売りなどが該当します。特定計量器には、法律により2 年に1 回の定期検査を受けるよう義務付けられています。定期検査は都道府県知事または特定市町村の長が行う「定期検査」を受ける方法と「定期検査に代わる計量士による検査」があります。