物の重さをはかる際には一般的にはかりを使用するケースが多いでしょう。
はかりで重さを正確に計量するためには、はかりと重力加速度の関係をしっかりと理解しておくことが重要です。
はかりとは
JIS B 7611のはかり定義としては「物体に作用する重力を利用して、その物体の質量を計測するために使用する計量器」とされています。
よって現在のはかりは、質量計とはいえ、質量の目盛りをつけた重量計であるということです。
質量:物体固有の量のこと。単位はkgです。
重量:質量×重力加速度
引力により物体が引っ張られる力 単位はN(kgf)です。
重力加速度とは
「地球の重力が物体に及ぼす加速度」のことです。
重力は「地球が自転することから生じる遠心力」と「地球上で質量をもつ全ての物体の間に働く引力(万有引力)」の合力のことです。
地球は地軸を中心に自転していることから遠心力は赤道に近いほど大きいため、重力加速度は緯度が低い程小さくなります。(図1:重量と遠心力・重力加速度の関係性)
しかし緯度の変化だけでなく、標高にも同様の影響を受けます。
図1:重量と遠心力・重力加速度の関係性
はかりで重さを正確に計測するための注意点
はかりは使用場所で、はかりに搭載されている内蔵分銅又はお客様所有分銅で、スパン調整を行いましょう。
また、以下の点にも注意が必要です。
- 電子天秤で高精度になればなるほど、重力加速度の影響は受けやすいです。
- 重力加速度は緯度の変化だけでなく標高の影響も受ける事から、同一建物であっても階数が変わればスパン調整が必要です。
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