115用語集ひょう量その計量器が一定の精度を持って計量できる最大値です。目量(scale interval) そのはかりで確認することができる最小の表示(特定計量器で実目量がある場合を除く)。実目量 特定計量器における目量より小さい量の表示。実目量の表示は、取引または証明に使用できません。最小表示(読取限度:readability)その計量範囲における読み取り可能な最小量。デジタル表示では最小の1間隔に相当する質量値です。繰り返し性一定とみなし得る試験条件の下で、同じ荷重を同じ方法で荷重受装置に数回載せた場合に、同一の計量結果をもたらす能力のことです。偏値誤差分銅を載せ台の任意の位置に載せた時の表示値と分銅の値の差。「四隅誤差」ともいいます。ウォーミングアップ電源を入れてはかり内部の環境(温度など)を整えることです。応答時間計量物をのせてから安定した計量値が表示されるまでの時間。分解能(resolution)最小の質量を識別できる能力。最小表示/ひょう量で表す。小さいほど分解能が高くなります。器差(instrumental error)測定器が示す値から示すべき真の値を引いた値、または標準器の公称値から真の値を引いた値のことです。公差(tolerance)規定された最大値と最小値との差。再現性(reproducibility)同一の計量物の測定条件(時間、場所、測定者等)を変えても同一の計量値を示す能力。通常、標準偏差σ(シグマ)で示す。同一の結果が得られるほど再現性が良いと言えます。直線性(linearity)相互に依存しあう2つの値を結んだ理論上の直線からのズレの程度をいいます。トレーサビリティ(traceability)不確かさがすべて表記された切れ目のない比較の連鎖によって、決められた基準に結び付けられ得る測定結果、または標準の値の性質。基準は通常、国家標準または国際標準です。ドリフト(drift)一定の環境条件の下で、測定量以外の影響によって生じるはかりの特性の、緩やかで継続的なズレのことです。取引証明取引とは有償無償を問わず、物または役務の給付を目的とする業務上の行為をいい、証明とは公にまたは業務上他人に一定の事実が真実である旨を表明することをいいます。オートゼロ操作者の介入無しに、表示を自動的にゼロにする装置のことです。型式承認特定計量器の構造が省令で定められた技術基準に適合するか否かの試験(耐久性など、型式に直接依存する性能試験)をメーカーが本格的に製造する前に実施し、その計量器の型式を国家が承認すること。基準適合証印特定計量器は、検定証印等(検定証印又は基準適合証印)が付されているものでなければ、取引または証明用に使用できません。基準適合証印とは、届出製造事業者で製造する特定計量器の製造・品質管理方法が適正であると認められ、経済産業大臣から指定製造事業の指定を受けた場合に付することができる証印です。クリープ(creep)一定荷重の下で、すべての環境条件および他の変量も一定に維持された場合に、時間の経過とともに生じる出力の変化のことです。経年変化(secular change)長期の時間経過に伴って生じる計測器、またはその要素の特性の変化。計量範囲最小測定値とひょう量間の範囲のことです。検定公差検定を行う特定計量器において特定計量器検定検査規則に定められた器差の許容値をいいます。これらの特定計量器の器差が検定公差を超えないことが、検定の重要な合格条件の1つです。校正(calibration)計器または測定系の示す値、もしくは実量器または標準物質の表す値と、標準によって実現される値との間の関係を確定する一連の作業。校正には、計器を調整して誤差を修正することは含みません。指定製造事業者計量器は製造段階において、都道府県知事による検定に合格することが義務付けられています。しかし、ある一定基準により指定された製造事業者では、法に基づく検査を行い、これを検定に代える制度があります。この指定を受けた事業者のことです。自動はかり(automatic weighing instrument)操作者の介在無しに計量し、はかりの自動動作についてあらかじめ決められたプログラムに従って行われるはかりのことです。使用公差使用中の検査(定期検査・計量士による定期検査に代わる検査)時に使用される器差の許容値をいいます。精度(accuracy)測定結果の正確さと精密さを含めた、測定量の真の値との一致の度合いです。多目量はかり(multi-interval instrument)計量範囲が異なる目量をもった部分的計量範囲に分割されており、適用される荷重の増減に応じて自動的に計量範囲が決定されるはかりです。単目量はかり計量範囲が一定の目量であるはかりのことです。非自動はかり(non-automatic weighing instrument)計量のため荷重受けに荷重を載せおろししたり、計量結果を得るために計量過程で操作者の介在を必要とするはかり。表示又は印字の計量結果も直接読み取ることができ、いずれの場合も“表示”という用語に含まれます。複目量はかり(multiple range instruments)同じ荷重受けに対して、ひょう量と目量が異なる2つ以上の計量範囲をもち、それぞれの計量範囲がゼロからひょう量まで拡張できるはかりのことです。本質安全防爆構造着火源を点火エネルギー以下になるようにシステムを構成する防爆構造のことです。
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